【オリ連作】ハイグレ人狼 -アクション仮面vsハイグレスパイ-【前日譚】
どうも、香取犬です。
最近時間の流れが早すぎて如何ともし難い毎日です。
平日の疲れを休日で回復していたら、じゃあいつ創作する余裕があるのか、という感じで。
それでも何とか今日少しやる気が出たので、短いですがこれからやりたい作品のプロローグを書きました。
ルール説明にも入れなかったけど、しゃーないしゃーない(震え声)
さて、二年越しの人狼ゲームです。
根本でやりたかった部分は、二年前から温めていた展開と変わりありません。
しかし、ようしやるぞと意気込んだその直前、ナッシーさんとまさかのネタ被り。
とは言え人狼とは違ってどっちが真でどっちが偽、というわけではありません。両者が同じ題材をどう料理するのかも、読者の方々には楽しんでもらえたらと思います。(互いに先のネタを見せあってはいないので、本当にダダ被りする可能性も無きにしもあらず)
こちらも人狼素人童貞なのでルールの破綻に今から戦々恐々としていますが、なんとか頑張って書ききりたいです。
日本某所の地下に建設された巨大シェルター。それが本来の役割を担っていたのは、ハイグレ魔王の侵略が始まってから約一年の間だけだった。
堅牢な侵入防止装置を備えていたシェルターはしかし、内部に侵入したスパイの活躍により逃げ場のない屠殺場と化した。この施設で反抗の機を伺っていた組織はそっくりそのままハイグレ魔王の軍門に降り、今では地球上に残る僅かな未洗脳者を探し出す遊撃隊となった。
元は人間をハイグレの魔の手から守るための研究を続けていた研究所では、今日では人間をハイグレ人間に変えるための研究が行われていた。
スライドドアが軽い音を立てて開く。赤いハイレグを着た女性は、入室の挨拶代わりにと腰を深く落とした。
「ハイグレ! ハイグレ! ハイグレ! 博士、例の装置の改修はできたか?」
その声に、白衣を翻して椅子から立ち上がった少女が満面の笑みで応える。白衣の下に着込んだ水色のハイレグを見せつけるように、大股を開く。
「はいぐれっ! はいぐれっ! はいぐれっ! おうとも、完璧に仕上がっとるぞい。元々の洗脳効果はそのままに、魔王さまのご要望に合わせたチューニングを行ったのじゃ」
歳不相応の口調をもって小さな胸を張る彼女は、この研究所の主席博士だ。博士は自分の背よりも大きな機械に被せていた布を、勢いよく剥ぎ取った。赤いハイレグの女性は満足げに頷く。
「これが新しい洗脳椅子か」
「そうじゃ。大きな改良は二点」博士は得意げに成果物の解説をする。「まず、ハイグレアームは被験者の手首を掴み、実際に本人にポーズをさせるようにしたのじゃ。前の仕様じゃと、洗脳が完了したら拘束を解いてやる必要があったからの。次に、今回被験者が操作する端末を備え付けられるようにしたことじゃな。9.7インチのR○tinaディスプレイを搭載し、バックライトの発光の具合も抜群。もちろん端末の操作のため、洗脳が開始しない限りは両腕は自由に動かせるようになっておるよ」
赤いハイレグの女性は、博士の説明に合わせて椅子をためつすがめつしている。
「それで、肝心の洗脳性能はどうだ?」
「問題なしじゃ。期待値以上の成果が出ておる。例の薬の効き目もバッチリじゃしな。いやはや、協力的なハイグレ奴隷がいると実験が楽じゃわい」
博士は先程まで自分が座っていた椅子を無遠慮にバシバシと叩いた。
「博士には最高の研究環境を提供せよ、との魔王さまのご命令だ。実際、私から見てもよくやってくれていると思う」
「はいぐれっ! ふふ、嬉しいことを言ってくれるのう。……とはいえ魔王さまも戯れがお好きでおられる。こんな洗脳方法は非効率的じゃろうて」
「そうでもしないと退屈なのだろう。特に最近では侵略こそ着実に進んでいるものの、魔王さまの耳に入るのは転向人数の報告ばかり。数字だけでなく、このレジスタンスを落とした時のような刺激をお求めなのだ」
生真面目に語気を強めた赤いハイグレ人間に、「分かっておるよ」と博士ははにかんだ。そして再び自分の椅子に腰掛ける。
「今度はワシも一つ、こっち側で観戦に洒落込むとするかの」
「ぎゅむぅ……っ!」
薄布に包まれた柔らかな尻の下で、白い椅子が瑞々しい呻き声を上げた。だがさも当然であるかのように、気に留める者は誰もなかった。
【初日に続く】
プロットも用意していなければ、数時間頑張ってもこんなもんですたい。
読んで、何か見覚えがあるなと感じた方は、もしかしてこちらではないでしょうか?
機会がなかったのでこういうことは今までしてこなかったのですが、使える設定があるなら使っちゃおうというそんな感じで。
ではでは、次こそちゃんとルール説明編をば用意して参ります。
最近時間の流れが早すぎて如何ともし難い毎日です。
平日の疲れを休日で回復していたら、じゃあいつ創作する余裕があるのか、という感じで。
それでも何とか今日少しやる気が出たので、短いですがこれからやりたい作品のプロローグを書きました。
ルール説明にも入れなかったけど、しゃーないしゃーない(震え声)
さて、二年越しの人狼ゲームです。
根本でやりたかった部分は、二年前から温めていた展開と変わりありません。
しかし、ようしやるぞと意気込んだその直前、ナッシーさんとまさかのネタ被り。
とは言え人狼とは違ってどっちが真でどっちが偽、というわけではありません。両者が同じ題材をどう料理するのかも、読者の方々には楽しんでもらえたらと思います。(互いに先のネタを見せあってはいないので、本当にダダ被りする可能性も無きにしもあらず)
こちらも人狼素人童貞なのでルールの破綻に今から戦々恐々としていますが、なんとか頑張って書ききりたいです。
目次
・前日譚(本記事)
・初日
ハイグレ人狼 -アクション仮面vsハイグレスパイ-
前日譚
前日譚
日本某所の地下に建設された巨大シェルター。それが本来の役割を担っていたのは、ハイグレ魔王の侵略が始まってから約一年の間だけだった。
堅牢な侵入防止装置を備えていたシェルターはしかし、内部に侵入したスパイの活躍により逃げ場のない屠殺場と化した。この施設で反抗の機を伺っていた組織はそっくりそのままハイグレ魔王の軍門に降り、今では地球上に残る僅かな未洗脳者を探し出す遊撃隊となった。
元は人間をハイグレの魔の手から守るための研究を続けていた研究所では、今日では人間をハイグレ人間に変えるための研究が行われていた。
スライドドアが軽い音を立てて開く。赤いハイレグを着た女性は、入室の挨拶代わりにと腰を深く落とした。
「ハイグレ! ハイグレ! ハイグレ! 博士、例の装置の改修はできたか?」
その声に、白衣を翻して椅子から立ち上がった少女が満面の笑みで応える。白衣の下に着込んだ水色のハイレグを見せつけるように、大股を開く。
「はいぐれっ! はいぐれっ! はいぐれっ! おうとも、完璧に仕上がっとるぞい。元々の洗脳効果はそのままに、魔王さまのご要望に合わせたチューニングを行ったのじゃ」
歳不相応の口調をもって小さな胸を張る彼女は、この研究所の主席博士だ。博士は自分の背よりも大きな機械に被せていた布を、勢いよく剥ぎ取った。赤いハイレグの女性は満足げに頷く。
「これが新しい洗脳椅子か」
「そうじゃ。大きな改良は二点」博士は得意げに成果物の解説をする。「まず、ハイグレアームは被験者の手首を掴み、実際に本人にポーズをさせるようにしたのじゃ。前の仕様じゃと、洗脳が完了したら拘束を解いてやる必要があったからの。次に、今回被験者が操作する端末を備え付けられるようにしたことじゃな。9.7インチのR○tinaディスプレイを搭載し、バックライトの発光の具合も抜群。もちろん端末の操作のため、洗脳が開始しない限りは両腕は自由に動かせるようになっておるよ」
赤いハイレグの女性は、博士の説明に合わせて椅子をためつすがめつしている。
「それで、肝心の洗脳性能はどうだ?」
「問題なしじゃ。期待値以上の成果が出ておる。例の薬の効き目もバッチリじゃしな。いやはや、協力的なハイグレ奴隷がいると実験が楽じゃわい」
博士は先程まで自分が座っていた椅子を無遠慮にバシバシと叩いた。
「博士には最高の研究環境を提供せよ、との魔王さまのご命令だ。実際、私から見てもよくやってくれていると思う」
「はいぐれっ! ふふ、嬉しいことを言ってくれるのう。……とはいえ魔王さまも戯れがお好きでおられる。こんな洗脳方法は非効率的じゃろうて」
「そうでもしないと退屈なのだろう。特に最近では侵略こそ着実に進んでいるものの、魔王さまの耳に入るのは転向人数の報告ばかり。数字だけでなく、このレジスタンスを落とした時のような刺激をお求めなのだ」
生真面目に語気を強めた赤いハイグレ人間に、「分かっておるよ」と博士ははにかんだ。そして再び自分の椅子に腰掛ける。
「今度はワシも一つ、こっち側で観戦に洒落込むとするかの」
「ぎゅむぅ……っ!」
薄布に包まれた柔らかな尻の下で、白い椅子が瑞々しい呻き声を上げた。だがさも当然であるかのように、気に留める者は誰もなかった。
【初日に続く】
プロットも用意していなければ、数時間頑張ってもこんなもんですたい。
読んで、何か見覚えがあるなと感じた方は、もしかしてこちらではないでしょうか?
機会がなかったのでこういうことは今までしてこなかったのですが、使える設定があるなら使っちゃおうというそんな感じで。
ではでは、次こそちゃんとルール説明編をば用意して参ります。
- 関連記事
-
- 【オリ連作】ハイグレ人狼 -アクション仮面vsハイグレスパイ-【初日・ルール説明】
- 【オリ連作】ハイグレ人狼 -アクション仮面vsハイグレスパイ-【前日譚】