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【オリ】一人ぼっちの檻の中 前編

お久しぶりです、香取犬です。

創作活動をする人たちが創作をやめてしまう理由って、何でしょうか。
理由は色々ありますし、それらが複合していることがほとんどではあります。
しかし一番割合の多い項目を挙げよと言われれば、答えは間違いなく「ライフスタイルの変化」でしょう。

ブログでは去年から何度も書いてきましたが、自分にも今春から大きな変化がありました。
そりゃまあ、初投稿から五年以上も経てばリアルでも色々ありますとも。
何があったかは敢えて述べませんが、とにかくこの三ヶ月は新生活に慣れるために必要な時間でした。
創作活動は、(少なくとも自分は)時間の余裕と心の余裕がないとできません。そのどちらも、この期間は全くなかったのです。

ですが七月にもなり、身辺も落ち着いてきて、ようやくこうしてブログを更新するだけの余裕が生まれるまでになりました。

大変長らくお待たせいたしました! ハイグレ郵便局香取犬支店、営業再開です!

久々に更新するのなら、何でもいいから作品を引っさげてくること、というポリスー(これが更新が滞っていた原因)も、とりあえずは守ることができました。
とは言え、企画作でも既作の続きでもなく、新作ではありますが。

語りたいことはまだまだありますが、前置きはこれくらいにして小説の方を読んでいただければと思います。

あとがきはこちらのリンクからも行けます
本作について
ハイグレTRPGに参加しました
ツイッター、はじめました(→@catoriinu8190




一人ぼっちの檻の中 前編


 もうすぐ、高校二年生の夏休みが始まる。
 マンガやアニメなら、高二といえば青春真っ盛り空前絶後最強の年齢だ。その夏休みともなれば、毎日のように友達と遊んで毎日のように面白い出来事が起きて――そんな日々に、ちょっと憧れも持っていたのだけど。
 現実はそう甘くはなかった。私――宇津木茜には、甘酸っぱい恋愛をさせてくれる彼氏もいなければ、遊ぶ約束を交わすような友達だって両手で数えられるくらいしかいない。
 スケジュール帳はほとんど真っ白。青春とは正反対の現状にお先は真っ暗。
「はぁ……」
 一学期の終業式。体育館には全校生徒、男女総勢六百人が整列して、夏休みに浮かれた心を抑えて静かに校長先生の長話が終わるのを待っていた。そのせいで、私の溜め息は想像以上に響いてしまったようで。
「茜、聞こえてるよ」
「ウソっ」
 背後から囁かれ、私はギクリとして振り向いた。菜々香のメガネの向こうの眉は、困ったように下がっている。他の生徒からも、私を非難するかのように棘のある視線が送られていて、私は気恥ずかしくなってはにかみながら周囲に小さく会釈をした。
 平間菜々香は私の数少ない友人だ。斜に構えてしまっている私なんかと違って、とても素直で大人しい子。その性格とは裏腹に目立つ長身と存在感のある胸は、本人にとっては少々コンプレックスらしい。
「気持ちは分かるけど、良くないよ」
「ごめんって。ちゃんと話聞くからさ」
 菜々香の窘めを受け入れて前に向き直ると、どうやら校長先生は言いたいことを言い終えて降壇するところだった。生徒たちの雰囲気も少しだけ緩む。
 とは言え終業式はまだ終わらない。
「次は……えっと、せ、生徒会からのお知らせです。松木生徒会長、お願いします」
 司会の荒川涼子先生――この春大学を卒業したばかりの新任の先生だ――が、たどたどしく式を進行させる。こういうちょっと抜けた可愛さが、荒川先生が私を含め多くの生徒に好かれている理由だったりする。後で、バドミントン部の練習に顧問として来たときにでも、「さっき噛んでたでしょ」ってからかってやろう。
 私がそう心に決めているうちに、松木祥恵生徒会長は先生のミスなど気にもしない凛とした様子で、脇から壇に上がってきた。水平に切り揃えられた前髪の下には、鷹の目のように釣り上がった瞳が光っている。あの愛想の悪さは絶対友達いなさそう。私に言えた義理じゃないけど。
 生徒会長は一礼するとマイクを手に取り、それからギョロリと体育館全体を見渡してから口を開いた。
「……松木です。夏休みを前に皆さんソワソワしていると思うので、なるべく手短に済ませたいと思います」
 どこからともなく笑いが漏れる。ただし私に限っては、もしかして溜め息が聞こえていたのかと肝が冷える思いだったけれど。
 宣言通り、話は校長先生に比べてテンポ良く進んでいく。一学期の校内美化活動の報告、二学期早々にある文化祭に向けての周知、そして生徒会役員選挙の告知と続く。
「立候補は文化祭後から受け付けるので、興味のある人は生徒会室に用紙を取りにきてください。学年や、自薦他薦は問いません」
 それを聞いて思う。私はこの通り、人をまとめる器ではないけれど。
「菜々香、会長やれば? 真面目だから向いてそう」
 再び振り返って菜々香に小声で提案してみる。菜々香は目を丸くして、ぶんぶんと首を振った。
「む、無理だよ。すぐ緊張しちゃうし、目立つことなんてわたしは……」
「えぇ? 演説の応援弁士なら私がやるからさぁ。『野田菜々香さんは優れた人格と優れた容姿をお持ちで――』」
「もう! やめてよぉ……」
 怒りや恥ずかしさに頬を真っ赤に染める。本当に、菜々香の反応はいちいち可愛くていじりがいがある。
 ……だから、私はその瞬間を見逃した。
 にわかに生徒たちがざわめきだしたかと思った直後、
「――う、あああああああああああぁぁっ!」
 苦しげな叫び声が体育館に響き渡り、床に落ちたマイクがドンと大きな音を立てた。周囲も口々に慌てふためく。菜々香の表情も、壇上を見つめたまま凍りついていた。
 ワンテンポ遅れて私も同じ方向を見た。そこに、先程までの威厳を保った生徒会長の姿は、なかった。
「……ハイグレッ! ハイグレッ! ハイグレッ!」
 松木会長はそんな謎の言葉を繰り返しながら、両足を大きく外側に開いて重心を低くし、両腕を機械のような動きで上下させていた。
 それが普段どおりのワイシャツにチェックスカートという制服姿ならばまだいい――いや、よくはないけれど――。会長の服装はいつの間にか、見たこともないほど切れ上がったハレンチなピンク色のハイレグ水着に変わっていたのだった。手は、そのハイレグな切れ込み線の延長を描くように動いていた。
「何あれ……サプライズ?」
 まさかね、と自嘲しながらも、私は回転の止まった脳で必死に目の前の現実を理解しようと試みた。近くの男子などは「うわ、エッロ……」などと鼻の下を伸ばして隣の女子に肘鉄を食らっていた。
 先生たちも、壇上に登るべきかまずは生徒たちを鎮めるのが先か、気が動転して動けないようだった。
 誰も、状況を正しく理解していなかった。それでも誰かが、情報の断片を繋げようとしていた。
「ねえ、舞台の脇からビームが出てなかった?」
「うん。会長、撃たれたみたいだったよ」
「悲鳴上げてたとき、すげえ光ってたよな……?」
 会長はビームに撃たれて、あんな姿になってしまった? そんな常識外れの事態が、おいそれと受け入れられるはずもなく。
「ハイグレッ! ハイグレッ! ハイグレッ!」
 しかし現実として、おふざけとは縁遠い松木会長が真面目な顔をしたまま、珍妙な格好で滑稽なポーズを取っているのだった。
 もしもあれがサプライズなどではなく、会長の意思に反してやらされているとしたら。
「……っ」
 あの人は今、どんな気持ちなんだろうか。
 これまで積み上げてきた松木祥恵という人物像が音を立てて崩れ去り、それどころか普通の人間以下の変態的な姿を六百人以上の前に晒している――だというのに、自分では為す術もなく。
 笑われ、嫌悪され、性的な目さえ向けられても、助けてくれる人もいないなんて。想像するしかできないけれど、死にたくなるような絶望感でいっぱいではないだろうか。
 そんな中、事態は動き出す。
「あ、あれ見て!」
 誰かが、舞台袖を指さした。全校生徒が注目する中、そいつらは現れた。
「誰だよあいつら!」
「パンスト被ってる……変態だ……」
 数は十人。赤タイツで身を包みパンストを頭に被った、おそらく大人の男たちが、まるで応援団のように統率の取れた動きでザザッと壇上に横並びになる。松木会長は彼らの人垣に隠れたけれど、彼女の「ハイグレッ!」と言う声は変わらず聞こえている。
 謎の男たちのうちリーダーらしき中央の男が一歩前に出ると、向けられた視線に応えるようにぐるりと体育館じゅうを見渡した。それから満足気にうなずくと、肩掛けベルトに背負っていた何かを両手に構えた。それを合図に、他の男たちも同じようにした。
「あれ、銃か? おもちゃっぽいけど……」
「ねえ、ちょっと……うちらヤバくない?」
 何も発射できなさそうな丸い玉を銃口の先に付けた、ライフルのようなものがこちらを向いた。それまで何だかんだ言っても他人事のようだった生徒のざわめきに、少しだけ緊張の色が混じり始めた。
 その瞬間、銃から放たれた不思議な閃光がこの場所を包んだ。
「きゃああああああああ!」
「うわあああああ!?」
「あああああああああ!」
「どうしたの!?」
「大丈夫!?」
「何が起こったの……!?」
 どこかでいくつかの悲鳴が上がった。悲鳴の方向では更に悲鳴が連鎖し、耳を覆うほどの大音量となって体育館を震わせた。
 背伸びをすると、人だかりの向こうでピンクや水色のサイケデリックな光が光っているように見えた。だが幸か不幸か、私の周辺はまだ状況がつかめていない人が多かった。
 そう思ったのも、束の間で。
 ――ピシュン!
「い、いやあああああああああああ!」
 私の目の前のクラスメートが、金切り声とともに突如フラッシュした。例の銃に撃たれたのだ。「綾っ!」とみんなが彼女の名を呼ぶ。私は目を晦ませられてそれどころではなかったけれど、何が起きたのか確かめたくて眇めるようにしていた。
 脳がクラクラするほどの派手な光の中で、おしとやかなお嬢様であるはずの綾は大の字に四肢を広げる。光が収まるまでの五秒ほどが、ものすごく長く感じられた。
 綾の背中にはUの字が、お尻には腰のあたりまで切れ上がったVの字が。つまり会長と同じデザインの、黄色いハイレグ水着姿に変身させられた綾はビクリと体を震わせると、
「ハ……ハイグレっ! ハイグレっ! ハイグレっ!」
 あの情けないポーズと掛け声を繰り返すだけの存在になってしまった。
 綾の親友であった千春は、焦燥した様子で列の前の方から人を掻き分けて駆け寄ってきたが、
「綾! 綾ぁ! しっかりし――ああああああああん!」
 もう少しでたどり着くというところで背後から光線を撃ち込まれた。ツインテールが振り乱れ、足がもつれて倒れ込む。光の中から現れたときには既に、千春は紫のハイレグを着ていた。
「う、嘘……?」
 ゆっくり体を起こした千春が、自分の格好に愕然とする。そんな彼女に手を差し伸べたのは、綾だった。
「千春さんもハイグレ光線を浴びせていただけてよかったです。一緒にハイグレ、しましょう?」
「ひっ――あ……っ♡」
 とても穏やかな声。千春はビクリと怯えたが、しかし綾と目を合わせた直後とろりと表情を崩した。
「うん……わたし、綾と同じハイグレ人間になれたんだ……! ハイグレ! ハイグレ! ハイグレ!」
「ハイグレっ! ハイグレっ! ハイグレっ!」
 そんな二人の変貌劇を見て、愕然とするのは周囲のまだ無事な生徒たちだ。
「綾、千春、どうして!?」
「逃げろ! 逃げろおぉ!」
「やべえよコレ……」
「……茜、怖いよ……」
 私は後ろから袖を引っ張られ、少し我を取り戻した。菜々香は血の気の引いた顔で呟く。
「あれに当たったら、わたしもあんな風に――」
「大丈夫。早くここから逃げよう」
 菜々香の嫌な想像を中断するように、私は言い切る。菜々香はコクンと頷いた。私たちがやられるはずがないという根拠のない自信が、私の心を支えてくれていた。そうは言っても体育館は蜂の巣をつついたような大混乱。現実問題として、どうしたら無事に逃げ切れるだろうか。
 私は注意深く不審者たちを観察しながら、目立たないようにじりじりと後ずさっていく。もちろん、菜々香と付かず離れず。
 僅か一分余りで、恐らく百人近くはハイグレ光線とやらを撃たれてしまった。舞台に近かった生徒たちや先生たちのほとんどが、逃げる間もなくその場でハイグレ人間と化した。そして今この瞬間にもまた一つ二つと、悲痛な断末魔とハイグレ人間の産声が上がっている。立ち竦んだり、腰を抜かしたり、無防備に背中を向けた人たちから次々と、パンスト男たちの餌食となっていった。
「ごめんなさいごめんなさい撃たないでくだひゃああああああん! ハイグレぇ! ハイグレぇ! ハイグレぇ!」
「バカ、命乞いなんて聞いてくれるわけ――うわあああ!? は、はいぐれ……はいぐれ……」
 動ける人たちは波が引くように舞台から距離を取り、建物の後方と側方にある出入り口へと殺到していく。だけど三人も並んでは通れないような狭さだ。当然、人が詰まって団子状になる。
 それは、パンスト男たちにとっては絶好のチャンスでしかなかった。中庭に通じる右側方の出入り口付近目掛け、集中砲火を浴びせた。
「早く! 早くぅっ! ――きゃあああああああ! はいぐれ! はいぐれ! はいぐれ!」
「うわああああああああ! ハイグレッ! ハイグレッ! ハイグレッ!」
「こんなの嫌あああああああ! あっ……ハイグレ……ハイグレ……っ!」
 運悪くその扉を選んでしまった人たちが、身動きも取れぬまま釣瓶打ちにやられていく。危険を感じた生存者が、その出入り口を諦めて別のところへ散っていこうとしても、途中でハイグレ姿になってしまう。
「ハイグレ! ハイグレ! ハイグレ!」
「はいぐれ! はいぐれ! はいぐれ!」
「ハイグレっ! ハイグレっ! ハイグレっ!」
「みんなも早くハイグレになろうっ! ハイグレぇっ!」
 三分の一を引いてしまったこと、さぞ無念だっただろう。でも、綾や千春の様子を思い出す限り、ハイグレ光線には人格を書き換えてしまう洗脳効果があるようだった。ハイグレ人間となってしまえば心からハイグレを喜べるようになるのなら、苦しまずには済むのかもしれないけれど。
 それって自分という人間が殺されたのと同じじゃないか。
 ……絶対に、撃たれたくない。
 あの出入り口の人たちには悪いけど、奴らの意識が集中している今しかない、と思った。菜々香と目を合わせて、告げる。
「菜々香、反対側の出入り口から逃げ――」
「茜、後ろ!」
 菜々香がハッとして警告する。私は弾かれたように舞台を見やるが、パンスト男たちはまだこちらにロックオンをしてはいなかった。じゃあ、どういうこと?
 違う、と気付いたときには遅かった。私の両腕は何者かにホールドされ、衝撃でぐらりと視界が揺れた。
「や、やめてっ!」
「ダメですよ、茜さんもハイグレ人間になるんです」
 私を抑えつけた黄色のハイグレ人間――綾は優しく囁き、
「――パンスト兵さま! 未洗脳者を捕まえましたっ!」
 紫のハイグレ人間――千春は誇らしげに声を上げた。
 いくら力を込めて身じろぎをしても、二人はびくともしてくれない。油断した……!
「茜!」
 私の名を叫ぶ、菜々香の声が聞こえる。きっともう私はダメだ。こうなったらせめて、
「菜々香、逃げて!」
 怒号渦巻くこの場所でも聞き逃さぬくらいの大声を振り絞る。でも、瞳に涙を湛えた菜々香は命令を無視して、綾と千春に組み付いた。
「二人共! 茜を放して!」
「もういい! 菜々香だけでも行っ――」
 私はそれ以上言葉を継げなかった。目の前が、毒々しいピンク色で塗りつぶされてしまったから。
「きゃあああああああああああ!」
 信じたくない。まさか、こんなことって……!
 私は、声の限りに叫ぶ。
「菜々香ぁぁっ!」
 親友が、あの光を浴びて苦しんでいる。もう助かる見込みのない私なんかを助けようとして、撃たれてしまった。
 私が、捕まってしまったせいで。菜々香が、優しすぎるせいで。
「ぁ……あぁ……っ」
 ついさっきまで抱いていた妙な自信が、菜々香を包む光が晴れていくとともに吹き飛んだ。私は逃げ切れるはずだと、菜々香を守り切れるはずだと思っていたのが馬鹿みたいだった。
「菜々、香ぁ……」
「……茜、どうしたの? そんな泣きそうな顔して」
 普段と変わらない優しい声と、可愛らしい笑顔。でも、その女の子らしさに恵まれた体は、
「ハイグレっ! ハイグレっ! ハイグレっ! 茜もハイグレ光線を浴びれば、怖いことなんてなくなるよ? ハイグレっ!」
 今や明るいオレンジ色のハイレグ水着にぎゅうぎゅうに締め付けられている。そのことを菜々香は誇らしげに見せつけてくるほどに、心を捻じ曲げられてしまっていた。最早、ハイグレ人間になることに怯えていた親友はどこにもいない。たった数秒前まで、そこにいたはずなのに。
 私はそれ以上彼女のことを直視できず、顔を伏せた。体育館の床に、ぽたりと涙が落ちた。相も変わらず両腕は綾と千春に掴まれたままで、びくともしてくれない。
 ――敵わない。
 無力感に押し潰された私に、もう反抗心は湧いてはこなかった。
「怖がらなくても大丈夫です。ハイグレはとぉっても気持ちいいんですから♡」
 右耳に、綾の温かい息がかかる。
「そうだよ。これから茜もわたしたちと一緒に、ハイグレ魔王様に忠誠を誓うんだよ」
 左耳から千春が、私の少し先の未来の姿を宣告してくる。
「心までハイグレに染められて、幸せになれるの。だから茜もハイグレを着よう?」
 正面に立っていた菜々香が私をそちらの道に誘う。
 ハイグレ人間と化した三人には、どんな説得の言葉も力づくの抵抗も無駄だ。だからといって「はいそうですか」と頷けるはずもなく、私はただ口をつぐんだ。
 すると、「あ」と菜々香は私から視線を外して言った。
「良かったね、茜。やっとハイグレ人間になれるよ!」
「え――」
 その言葉の意味を察した瞬間、私は背中に熱を感じた。白熱したスポットライトに照らし上げられたような。あるいは三百六十度をマックスパワーのハロゲンヒーターに囲まれたかのような。そんな、思わず悶えてしまうほどジリジリとむず痒い暖かさで。
「あ……ああああああああああああっ!」
 その真ん中で私は、ドロドロに皮膚が爛れて融けていく感覚を覚えていた。私は死ぬんだ、と本気で思ったくらい。でもそれは錯覚で――いや、錯覚ではあったのだけど過言ではなくて。
 制服という人間の衣服が光の中に消え去り、その代わりとして私の体を、融解した表皮が変質したかのように謎の繊維が覆ったのだった。
 Vゾーンと背中の露出が激しいハイレグの水着。私に与えられたそれは派手な真っ赤な色をしていた。
 そしてハイグレ光線によってそれを纏った者は、一人の例外もなくこう宣言するのだ。
「――ハイグレッ! ハイグレッ! ハイグレッ! 宇津木茜、ハイグレ人間に転向完了しましたっ!」
 高らかに名乗る私。ハイグレポーズを取る度に、脳みそを直接撫でられたような気持ち悪い気持ち良さが襲いかかる。
 その得も言われぬ感情に心が打ちのめされていると、周囲のハイグレ人間たちが親愛の笑みを向けてきた。
「茜もハイグレの素晴らしさが分かったんだね! ハイグレ!」
「ほら、ハイグレは気持ちいいでしょ?」
「さぁ、茜さんもハイグレ魔王さまやパンスト兵さまにハイグレを捧げましょう?」
 変態みたいな格好で、アホみたいな動きをして、そうさせた侵略者のことを敬っているなんて――気色悪い。
「うん。皆の言う通りだった。人間は皆、等しくハイグレ人間にならないといけないんだ! ハイグレッ!」
 私は「普通」とか「平凡」とか「無個性」とか……そんな人生を送るのが何よりも嫌だったはずなのに。こんなおぞましいことを平気で口にする人間ではなかったはずなのに。心にもない言葉を勝手に吐き出す口に詰め物をして塞いでやりたくて仕方がなかった。でも、体は何一つ言うことを効かなくて。
 その瞬間、私は違和感に気付いた。
 ――私は洗脳されたんじゃなかったの? 奴らの仲間に、されたんじゃなかったの?
 いや、間違いなく私はハイグレ人間になったのだ。
「ハイグレッ! ハイグレッ! ハイグレッ! ハイグレ最高っ!」
 少なくとも表面上は。
 誰がどう見ても、宇津木茜という人間は哀れにもハイグレ光線に包まれて、侵略者の下僕に成り下がってしまった。
 けれど本当は違う。その内側で物思う私の心は、洗脳なんかされていない。人間の宇津木茜、そのものなのに。
 五感は存在したまま全身を動かす支配権だけをそっくり奪われて、私はハイグレ人間の体という檻に閉じ込められたのだった。
 ここで私は、ものを思うことしか出来ない。偽者の私が為す様を、ただ見ていることしか出来ない。
 ――そんなの、ひどすぎる……!
「ハイグレッ!」
 ――あぅぅっ!
 そんな最悪の状況にあって更に恐ろしいことがある。私の体がハイグレポーズをする度に、雷に撃たれたかのような気持ちよさが心の中にいる私にまで伝わってくることだ。
 その快感だけが、私にとって肉体の存在を感じられる感覚だった。言い換えれば、私の感じる私の体は100%快感で満たされているということ。
 頭がおかしくなりそうだった。でも、
 ――こんなのに……負けたくない……!
 唯一残ったこの心まで折れてしまったら、本当に私が私でなくなってしまうから。その強い思いだけで、どうにか意識を繋ぎ留めた。
 ハイグレ人間の茜や菜々香たちは、円を組んでハイグレポーズを取り続けた。体育館のパニックが落ち着いて秩序を取り戻すまで――すなわち、この場にいる人間が一人残らずハイグレ人間へと転向するまで。
 しばらく経つと、人間の断末魔は聞こえなくなった。皆一様に思い思いの位置でハイグレコールを叫んでいた。果たして、体育館から脱出できた人たちはどれくらいいるのだろうか。
 ハイグレ人間のうち誰かがふと気づいて、体育館直通の用具室に入っていく。するとか細い悲鳴が上がり、それから跳び箱が崩れたりボール籠が横転した音が聞こえてきた。
「まだ人間なんかが隠れてたんだ。バカだなぁ」
 千春がポーズを中断し、ぽつりと呟く。綾がハイグレ光線を撃たれた直後の憔悴した表情とは大違いだった。
「そんなこと言わないでください、千春さん」
 普段の調子に戻ったかのように、穏やかな口調で千春を窘める綾。彼女は続けてこう言った。
「だってまた、私たちの仲間が増えるんですよ? 素晴らしいことではないですか♡」
 私と菜々香は「そうだね」と同意して四人で笑い合う。自分たちがハイグレ人間であることを、完全に受け入れてしまっている。……そう見える。
 ――でも、みんなの心の中はどうなんだろう。
 素朴な、しかし考えずにはいられない疑問。みんなも私と同じように、意識だけは洗脳されずにいるのだろうか。それともこれは私だけに起きたイレギュラーで、みんなはこんな悩みも持たずにハイグレ人間として書き換えられてしまっているのだろうか。
 今の私の体の振る舞いを客観的に見たとき、他のハイグレ人間と何一つ変わっていないように思える。つまり、見かけだけでは決して判別はつかない。
 それが意味するのは、この問いを解決することは絶対に不可能ということ。理由は言うまでもない。他人の心の中を覗くことは、誰にもできないからだ。だからこそ人類は、ジェスチャーや表情や言葉でコミュニケーションを取って意思を伝えあってきた。だけど今の私たちの体はハイグレにコントロールされてしまっていて、どんな心の叫びも仕草として表出させることは一切できないのだ。
 こんなにも同じ格好をした人たちがたくさんいるにも関わらず、空恐ろしいほどの孤独感が押し寄せる。なんでもいいから、他者の温もりを感じたいと思ってしまった。
 運か状況判断が悪かった可哀想な逃げ遅れたちが、満面の笑みを浮かべるハイグレ人間に無理やり引きずり出されてくる。
「こんなとこに隠れてたんだね。じゃあ、三人もハイグレを着ようね」
「パンスト兵さま! お願いしますっ!」
 さっきの私のように両脇をハイグレ人間に固められ、パンスト兵の前に引っ立てられてしまった制服姿の女子三人。おそらくは一年生だ。変わり果てた他の生徒たちの姿を見て表情を曇らせた彼女たちは、それぞれ人間としての最後の言葉を残す。
「うぅ、最初から外に逃げとけばよかっ――きゃあああああああああっ! ハイグレ! ハイグレ! ハイグレ! ハイグレ!」
「やだ! あたしそんなの着たくないの! イヤァぁぁあああああっ! はい……ぐれ……はいぐれ、はいぐれ、はいぐれ!」
「私が最後か……もう、あんたたちの好きにして。――ぅ……あぁ……っ! ハ、ハイグレぇっ! ハイグレぇっ! ハイグレぇっ!」
 パンスト兵の放った光に飲み込まれた三人は、紺、白、そして緑のハイグレ姿となった。最初の数秒こそ戸惑っていたものの、すぐに顔を赤らめて大きな動きでハイグレを堪能するようになってしまった。
 視界にその一部始終を捉えていた私は、じわりと心に染み入ってくる悦びの感情を覚えていた。思わず自分自身を抱き締めたくなるくらい、慈愛に溢れた嬉しさ。
「あの子たちもハイグレ人間にしていただけてよかったね、茜」
「うん。逃げちゃった人たちも全員、ちゃんと魔王さまのしもべにしてあげないと」
 またしても心にもないことを口走る私。でも、何となくさっきの思いの理由には察しがついた。
 同化の喜びだ。私と同じ目に遭った人が――ハイグレ人間が増えることが嬉しいのだ。
 ここにいる数百人が光線を浴びせられていて、ハイレグ水着の感触とハイグレポーズを取る悦楽を知っている。そう思うと、なんだか不思議な一体感や連帯感を感じてしまうように。
 ハイグレポーズをとったときの一瞬で強烈な快感とは違う、ゆっくりじんわり痺れるような心地よさを……私の体が洗脳活動を始めて未洗脳者を見つけたなら、また味わえるだろうか……。
 ――な、何考えてるの私!?
 どうしてそんな、犠牲者が増えて嬉しいみたいなことを考えてしまったのだろうか。罪悪感が、のぼせていた心を急速に冷ましてくれる。
 私がそんな風に葛藤している間に体の方は、元のクラスごとに整列し直してから足をガニ股にして準備を整えていた。この場におらず穴空きになっているのは目算で約百人、全体の二割弱だろうか。
 そうして、ここであえなく転向した八割のハイグレ人間たちは、統率された声と動きでハイグレ魔王に忠誠を誓う。
「ハイグレッ! ハイグレッ! ハイグレッ!」
「ハイグレ! ハイグレ! ハイグレ!」
「はいぐれ! はいぐれ! はいぐれ!」
「ハイグレっ! ハイグレっ! ハイグレっ!」
 ――く、ぅぅっ! 私は絶対……ハイグレなんかに……堕ちてたまるか!
 体がハイグレを刻む内側で、私は一人ぼっちのレジスタンスを決意した。
 だけど、
「さあ、残る未洗脳者を全員ハイグレにしてあげましょう!」
 ピンクのハイグレを着た松木生徒会長の宣言が、図らずも私を再びときめかせてしまう。
 ――一体今の私は……何者なんだろう。
 少なくともこのときの私の体は、使命感に燃えて体育館を出ていくハイグレ人間たちの波の一部でしかなかった。
 
 *後編に続く




いかがでしたでしょうか。

一ヶ月ほど前のスレで話題になった「ハイグレ人間化しても心の中には元の人格が残っているというシュチュ」(カギ括弧引用者編、他原文ママ)について、思うところを語りたいと思います。
なお、これらはすべて個人の見解です。

前提として、作品形態の話から。
小説、イラスト、画像、マンガ、ゲーム、そして動画と、現在では多種多様な形態のハイグレ作品が生まれています。
それぞれの作品形態には、表現分野に得手不得手があります(作者の技量については考慮しないこととします)。一例を紹介しましょう。
例えば、一枚のイラストや画像では、作者の描いたイメージを直接受け手に届けることができますが、時間経過や、複雑なシチュエーションを表現するのは苦手です。
画像を連作にしたり、マンガ形式にしたり、文字コラするなどすれば、その弱点をある程度補うことができます。
動画を作れば、キャラクターにアクションをつけることもできます。
ゲームには唯一無二の武器である没入感がありますが、作品を完全にしゃぶり尽くすのは難しいという弱点もあります。
では、小説の得手不得手とは何でしょうか。
まず苦手なことはアクションの表現と、イメージを受け手に伝えることです。
小説は基本的には文字のみで成り立っています。そしてそれを解釈するのは各受け手です。作者が「イメージを文字化」する段階と、受け手が「イメージを思考化」する段階の二箇所で、どうしても最初に思い描いたイメージとは齟齬が発生してしまいます(もちろん可能な限り元の通りに伝える努力をすることが、小説書きの使命です)。
対照的に得意なことは、心情描写です。場面場面でキャラクターの考えていることを、いくらでも細かく伝えることができるのです。
なぜなら心情=思考とは、言葉=文字そのものだからです。故に小説では作者の考えたキャラクターの思考を、(文字に起こした分は)100%完全に受け手に届けることができます。

さて、ここまで読んでいただいたなら言いたいことは既に伝わっているでしょうか。
話題のシチュエーションを描くのが最も得意な作品形態はと考えたとき、自分は絶対の自信を持って、「小説だ」と答えます。

「心だけは洗脳されないまま」というネタが日の目を浴びにくいのは、スレで扱われやすい作品形態が画像系であるから、というメタな理由もあると思っていますがそれは置いておくとして。
小説であっても、心と体の不一致は洗脳が完了するまでの一定期間しか描かれないことがほとんどです(即洗脳なら一瞬たりともありません)。それはつまるところハイグレ作品にとって、「洗脳されてしまった」部分がメインディッシュだからではないでしょうか。洗脳進行中の葛藤は、洗脳完了のカタルシスを増幅させるための添え物に過ぎないのです。
そんな添え物をメインとして取り扱うのは、正直なところ難しいです。難しいからこそメインに据えた作品が今までほとんどなかったのです。

自分も昔から、それこそ三年以上前から、最終兵器の一つとしてこのネタを準備していました。どのようなストーリーで用いたらいいだろうか、とずーっと考えて、何度もボツにしては考え直して。今回、何ヶ月も執筆できないでいる間にも暇を見つけては妄想をしていました。
そうしてようやく、復帰のタイミングで書くのに値すると納得できるようなアイデアが浮かんだのです。
その翌日でした。スレで話題になったのは。
自分の中では正直出鼻を挫かれたところではありますが、読む側にとってはそんなの関係ありません。「流れに乗る」という形でこうして執筆、公開と相成りました。

自分は「ハイグレ人間の日常」系のストーリーを書くのは苦手なので、どうしても侵略場面寄りになってしまいますが、その中で自分が考える最高の形で本作を描ききりたいと思います。
ということで次回は実際に洗脳活動をしていく後編となる予定です。すみませんが、またしばらくお待ち下さいませ。

ではこの話の最後に。皆さんはこんなAAをご存知でしょうか(崩れてても文章さえ読めればいいや)。

      r ‐、
      | ○ |         r‐‐、
     _,;ト - イ、      ∧l☆│∧  良い子の諸君!
    (⌒`    ⌒ヽ   /,、,,ト.-イ/,、 l  
    |ヽ   ~~⌒γ ⌒ ) r'⌒ `!´ `⌒) よく頭のおかしいライターやクリエイター気取りのバカが
   │ ヽー―'^ー-'  ( ⌒γ ⌒~~ / 「誰もやらなかった事に挑戦する」とほざくが
   │  〉    |│  |`ー^ー― r' |  大抵それは「先人が思いついたけどあえてやらなかった」ことだ。
   │ /───| |  |/ |  l  ト、 |  王道が何故面白いか理解できない人間に面白い話は作れないぞ!
   |  irー-、 ー ,} |    /     i
   | /   `X´ ヽ    /   入  |

イロモノを考えつくような柔軟な発想力も必要ですが、彼らの言葉はいつも心に刻んでおきたいものですね。


さて、三ヶ月もお休みしていたぶん、語るべきことはまだ残っています。
その大きなものは、やはりハイグレTRPGについてでしょう。

GM@KCさんによってハイグレTRPG参加募集の掲示板で募集され、六月中旬の約一週間に渡ってオンラインセッションが行われました。
GM@KCさんがふたばスレでも告知してくださっていたので、開催されていたこと自体はご存知の方も多かったのではないでしょうか。
そこにTRPG初心者な香取犬も、「乗るしかないこのビックウェーブに!」くらいの勢いで参加させていただきました。
(自分のTRPG歴:リアル友人のクトゥルフ系のオリジナルシナリオで2時間程度の卓を2回+動画サイトのリプレイ動画2編)
結論から言うと、とてもとても楽しかったです。
ビデオゲームでも味わえない、リアルなプレイヤーとのやり取りという貴重な体験もすることができました。

GM@KCさんのオリジナルシナリオ『侵略者の兆し』は、地方都市に住む少女たちが「露出狂」の噂を耳にするところから始まり、それに興味を持ち調べを進めていくと――という、オーソドックスな幕開けをします。ですが途中の行動次第、あるいはある人物に提示される選択肢次第で、全く新しい展開に進んでいくことになります。
そういった先の読めない+柔軟性のあるシナリオってどう書くんでしょうね……。
TRPGではゲームマスターが都度都度、状況描写を挟んで進行していきます。つまり、進行のテンポを損なわないような瞬発力で、臨場感のある描写をしていかねばならないのです。にも関わらず、GM@KCさんはそのどちらも驚嘆するレベルで軽々とこなしてくれました。
いち創作者として見習いたいと同時に、今回のセッションを小説化してくださるとのことですので、更に更に練り上げた文章力を見せてくれることだろうと期待しています。
皆さんも、是非お楽しみに。

GM@KCさん、そして同卓してくださった四名の方々、本当にありがとうございました。また是非よろしくお願いします。

近日第二回も開催されるとのことで、できれば参加したいなーとは思っています。
(しかしこれからちょっと忙しくなるので、もし参加できても土日の夜のみになりそうです……)
そしてより多くの方に参加、もちろん見学だけでもしていただいて、ハイグレの新たな作品形態を楽しんでもらいたいな、と強く思います(布教)。


ではでは最後に……夏も始まりましたし、こんな告知をば。

ツイッター、はじめました。

アカウントはこちら

ブログの時代じゃなくなった頃にブログを立ち上げ、ツイッターが衰えていると言われている頃にツイッターを始める。
時勢に全く乗れていないなーとは自覚していますが気にしない。
こちらの運用方針はまだまだ決めていませんが、予定では以下のような形で運用していこうと考えています。

*投稿内容
  ・ブログ更新のお知らせ、及び事前告知
 ・スレ、本家、小説王国等への作品投稿、及び事前告知
 ・創作の進捗状況
 ・ハイグレネタ
 ・ハイグレミニ小説
 ・スレを見て思ったこと
 ・お題箱
 ・質問箱
 ・ブログに投稿するまでもないこと
 ・その他ツイッターっぽいこと

*フォロー
主にハイグレ関係の投稿をされている方。呟き、創作、着用など。一部その他の特殊性癖系の方もするかも。
フォローバックは、ハイグレ・特殊性癖関連の呟きを全くしていなさそうなアカウントでなければするつもりです。

自分の中でツイッターを始める理由を整理するために箇条書きにしてみましたが、気軽に読んだり読まなかったりしてくださって結構です。
質問箱だのお題箱だの作っても、どうせブログにすら何も投稿が来ないんだから意味ないでしょうけど(悟り)
このブログの低浮上っぷりから察せるように、大量のツイートをするようなことにはならないとは思います。が、作品投稿しないとという枷がなくなったらどうなるかはぶっちゃけ未知数です。
とりあえずはお試し運用ですね。

ではではそんな感じで。
小説の後編もよろしくお願いします。
それが終わったら、そろそろ遅刻作にも手を付けないと……。
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No title

新作お待ちしておりました、今作も流石の表現力ですね!

冒頭は至ってハイグレ小説的王道のパニック洗脳に主人公ハイグレ人間化、しかしそこからの展開がまさに圧巻でした。
体の感覚だけを楔にして思考と身体動作が切り離されてしまうという、ありそうでなかったハイグレ人間の内面構造が分かり易く描写されていて茜の置かれた状況がひしひしと伝わってきました。
表題である「檻」をまさに表した「こんなにも同じ格好をした人たちがたくさんいるにも関わらず、空恐ろしいほどの孤独感が押し寄せる。」という一文、これがまさに今作の主題を鬼気迫る勢いで訴えかけてきて股間を抑えるのに必死でしたよ(笑)

そして、香取犬さんもスレで話題になったあのシチュに注目され作品を仕上げられていたとは驚きました。
私も内面描写が主となるこのネタを見た瞬間「今こそ小説書きの出番だ!」と密かにキープしてましたので後書きの見解には共感するばかりです。
(尚、牙蓮はその一週間後に話題となった「『恥ずかしがり屋』ばかりのハイグレ人間がいる世界というシチュはどうだろうか?」というネタに乗っかったが故、筆を執るまでには至っていない現状という。ネタ被りせずラッキーと言うべきか、企画みたいに書き比べできなくて残念と言うべきか……)

さて、生徒会長に率いられたハイグレ人間という器の中で、茜はどうなっていくのか?
後編も楽しみに待っていますね、お疲れ様でした!

GMです

メッセージをいただいたので返信させていただきます。
感想など、ありがとうございました。
これまで私はあくまで見学するばかりの立場で、ハイグレスレッドの方々含め、みなさんとハイグレを語る機会がありませんでしたが、今回の一件で少し打ち解けることができたと自負しております。
今回、香取犬様にご参加いただき、ありがとうございました。
いつもブログを読ませていただき、いつかお呼びしたいと密かに願っていたことが叶い、感謝の極みでございます。
次回セッションは、現在別の方々とのセッションがあって予定より時間がかかっていますが、必ず近いうちに募集をいたしますので、どうか辛抱強くお待ちください。
小説化は……気合い入れてなんとかしましょう!
それでは、次回のブログ更新も、楽しみにさせていただきます。
GM@KC

No title

楽しみに待っていました! 小説の、一斉に悲鳴が上がるシーンを想像してどきどきしました。緊張と興奮がまじってたまりません。主人公はどうなってしまうのか、とても気になります…。

No title

コメントの内容に悩みまくってたら完全に投稿のタイミングが遅れたやつ。

新作乙です。
前後編に分かれたうちの半分とは思えないほどの文量半端ねえ!
テーマがテーマだけに、内容が結構暗くて重金属は心が痛みました。(いいぞもっとやれ)

小説が心情描写に適した作品形態ということにも当然同意しますが、
その中でも香取犬さんの作品は特にそういった描写に力を入れているように見受けられます。
(描写が強過ぎて(うますぎて)、ネタではなく主人公に軽く同情してしまってたりする。)

後編も楽しみにしています。頑張ってください。


…ところで、誰がクリエイター気取りのバカだって?(自意識過剰)

全レス(1)

皆さんコメント本当にありがとうございます。
お返事遅くなりましてすみません。全レスしていきますよー

>牙蓮さん
そうですね、今回はあえて王道展開を選びました。
久々にハイグレ小説を書くのでオーソドックスにしたかったというのもありますが、題材となる「心だけ洗脳されない」状態は、健常者にはものすごく複雑で分かりづらい感情なので、そのシチュエーション自体は単純にしておきたかったのです。
少しでも作者的に書きやすく、また読者の方にも分かりやすくするためってことですね。
四次元殺法コンビの言いつけをちゃんと守りました。

>企画みたいに書き比べできなくて残念と言うべきか……
そんなこと言うならほら、どうぞ書いてみましょう。
例えば……「D(D2)のハイグレ天上軍vs地上軍の天地戦争時代、最終決戦兵器ソーディアンに意識を投影した直後に襲撃を受け、マスターたちはハイグレ人間に。しかしソーディアンたちの意識まで洗脳することは出来ず……」なんて珍しい題材じゃないでしょうか?
または心関連ならRの月のフォルスやHのスピルメイズも使い道がありそう(ネタ提案に見せかけたネタ潰し)


>GM@KCさん
いらっしゃいませー!
TRPGのセッションをご一緒させていただいて、上やツイッターにも書きましたが本当にためになったし、もちろんとても楽しかったです。
第二回セッションについては、参加できず申し訳なくまた口惜しく思っております。
効果音作成もありましたし、それだけでなく最近、平日はまともな時間に家に帰れなくなってしまいまして……。
週末など(それもこちらの創作や私用のため確実にとは言えませんが……)時間を作って、また参加させて頂けたら嬉しいです。
第二回の方ももし小説化の構想があるならば、第一回の後に首を長くしてお待ちしておりますね。

全レス(2)

一気に投稿しようしたらFC2ブログから「不正な投稿だと判断されました」というエラーを吐かれました。
おいおいこちとら管理人だぞコンニャロー
>追記 NGワードに引っかかってたっぽい。そういう単語なんだからしょうがないでしょうに……

>犬太さん
いつもコメントありがとうございます。
これぞパニックシーンの醍醐味ですよね。王道展開にしたからこそ書ける、一番美味しい部分です。
茜の心は、これから彼女に待ち受ける試練に耐えられるのか。そして明かされる真実とは……!
ってな感じで、プロットは大体決まっていますので徐々に書き進めていきたいと思っています。どんでん返しもあるかもないかも。
是非お待ちくださいませ。


>重金属さん
文量の多少は人の感覚なので一概には言えませんが、今回の一万字前後が個人的には一投稿分としてのスタンダードです。
これは五年前の処/女作からだいたいそんな感じでして、しかもそれは狙ってやってることはほとんどないので、多分自分の中での適正文量なのだと思います。
ちなみに聞いた話ですが、小説○になろうなんかで高評価を得やすいのは2000字前後の短さで、継続して投稿することらしいです。

>その中でも香取犬さんの作品は特にそういった描写に力を入れているように見受けられます。
アクション描写とか、精細な情景描写とかも上手くはなりたいですが、自分の地の「地の文」がそもそも心情描写寄りなんですよね。
他の職人さんとの差別化のためにも、得意分野をこれからも研ぎ澄ましていきたいものです。

>クリエイター気取りのバカ
さて誰のことやろなー
思いつきをポンポン並べ立てて共感を得ようとするばかりで、一向に自らクリエイトしようとしないのとか、自分は好きじゃないんですよね(やけに具体的)
だからこそ、自分はそうはならないよう反面教師にしていきたいと思ってます。
プロフィール

香取犬

Author:香取犬
ハイグレの洗脳を受けて早幾年
遂に自らハイグレ小説を書くようになってしまいました
いつでもネタ募集中です
酉◆RYenwqtp9Y

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 →ハイグレアイドル候補生!
ハイグレ小説王国
 →変わりゆく若人たち
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