【雑記】ぼくとハイレグ
どうも、香取犬です。
ようやく用事が二段落して、少しは執筆の時間が取れるようになるかな、といったところです。
なるべく早く企画作を書き上げてお見せするため、ちょっとずつ頑張っていきます。
さて今回は単なる思い出話なのですが、暫くお付き合いくだされば幸いです。
自分とハイグレの出会いは、小学低学年時にレンタルビデオで観た映画なのですが、実はそれ以前に「ハイレグ」と出会っていました。
「低学年でビデオ」というくらいの時代の生まれであり、当然昭和のハイレグ全盛期には影も形もなかった自分がどこでハイレグを知っていたのか。
それは、我が家の向かいの工場(こうば)の奥でした。
通りを挟んでお向かいさんは、二階が自宅で一階が工場になっているお宅でした。昼間は扉が全開で、お仕事の様子がよく見えたわけです。
その工場の奥の壁に、白いハイレグ水着を着たおねいさんのポスターがバーンと張ってありました。恐らく昭和五~六十年代のアイドルの写真でしょう。おねいさんの笑顔、長髪、ポーズ、スタイル、そして何より白一色で足が長く見えるワンピース水着……物心ついた頃からどこか不思議な魅力に惹かれていた自分は、お出かけの度にポスターをちらりと眺めていました。
映画を観てハイグレに取り憑かれた後、はたと気づきます。「これ、あのおねいさんの水着じゃん!」と。以降、家を出るときにおねいさんに視線をやるときの気持ちがちょっとだけ歪みました。ちょっとだけですけど。
自分が成長するにつれ、いくら工場の奥だとはいえ太陽の光を浴び続けたポスターは、だんだんと色あせていきました。余計にノスタルジックな雰囲気を醸し出すようになったおねいさんですが、それでも、自分にとっては毎朝ハイレグ成分を供給してくれる女神であり続けました。
しかし。悲報はある日突然やってきました。
『解体工事のお知らせ』――それはお向かいさんの自宅兼工場の解体整地を知らせるチラシでした。数日前からシャッターを閉め、音も響かなくなってはいましたが……そんなまさか……。
愕然としている内にトラックやクレーン車が集結し、二日と経たず家はほぼ形を失いました。もちろん、工場ごと。
壊される直前に見たのですが、ポスターが貼ってあった部分の壁には非・日焼けの跡があり、すなわちポスターはちゃんと剥がされていました。
おねいさんは無事なんでしょうか。回収されたおねいさんは、住人の方の引越し先でも貼ってもらえているのでしょうか。それとも……。
「もし捨ててしまうのなら僕にください!」――そう言えたらどんなによかったか。
結局自分は最後まで、おねいさんの名前も何も知ることはありませんでした。しかし自分にとっていつまでも彼女は、ハイレグの女神なのです。
整地された跡を眺めて、ちょっと吐露したい気分になりました。
……ってこれ、もしご近所さんに読まれたら家まで特定されそうなエピソードですね……。と思ったので軽くフェイク入れました。でも結構な割合で本当の話です。
自分がハイグレ好きになったことには、それ以前からの運命的な刷り込みがあったんだろうなぁとぼんやり考えてしまいます。
そんなこんなでハイグレ小説書き香取犬、これからも王道に目もくれずに邪道を邁進して参ります。
ではまたー
ようやく用事が二段落して、少しは執筆の時間が取れるようになるかな、といったところです。
なるべく早く企画作を書き上げてお見せするため、ちょっとずつ頑張っていきます。
さて今回は単なる思い出話なのですが、暫くお付き合いくだされば幸いです。
自分とハイグレの出会いは、小学低学年時にレンタルビデオで観た映画なのですが、実はそれ以前に「ハイレグ」と出会っていました。
「低学年でビデオ」というくらいの時代の生まれであり、当然昭和のハイレグ全盛期には影も形もなかった自分がどこでハイレグを知っていたのか。
それは、我が家の向かいの工場(こうば)の奥でした。
通りを挟んでお向かいさんは、二階が自宅で一階が工場になっているお宅でした。昼間は扉が全開で、お仕事の様子がよく見えたわけです。
その工場の奥の壁に、白いハイレグ水着を着たおねいさんのポスターがバーンと張ってありました。恐らく昭和五~六十年代のアイドルの写真でしょう。おねいさんの笑顔、長髪、ポーズ、スタイル、そして何より白一色で足が長く見えるワンピース水着……物心ついた頃からどこか不思議な魅力に惹かれていた自分は、お出かけの度にポスターをちらりと眺めていました。
映画を観てハイグレに取り憑かれた後、はたと気づきます。「これ、あのおねいさんの水着じゃん!」と。以降、家を出るときにおねいさんに視線をやるときの気持ちがちょっとだけ歪みました。ちょっとだけですけど。
自分が成長するにつれ、いくら工場の奥だとはいえ太陽の光を浴び続けたポスターは、だんだんと色あせていきました。余計にノスタルジックな雰囲気を醸し出すようになったおねいさんですが、それでも、自分にとっては毎朝ハイレグ成分を供給してくれる女神であり続けました。
しかし。悲報はある日突然やってきました。
『解体工事のお知らせ』――それはお向かいさんの自宅兼工場の解体整地を知らせるチラシでした。数日前からシャッターを閉め、音も響かなくなってはいましたが……そんなまさか……。
愕然としている内にトラックやクレーン車が集結し、二日と経たず家はほぼ形を失いました。もちろん、工場ごと。
壊される直前に見たのですが、ポスターが貼ってあった部分の壁には非・日焼けの跡があり、すなわちポスターはちゃんと剥がされていました。
おねいさんは無事なんでしょうか。回収されたおねいさんは、住人の方の引越し先でも貼ってもらえているのでしょうか。それとも……。
「もし捨ててしまうのなら僕にください!」――そう言えたらどんなによかったか。
結局自分は最後まで、おねいさんの名前も何も知ることはありませんでした。しかし自分にとっていつまでも彼女は、ハイレグの女神なのです。
整地された跡を眺めて、ちょっと吐露したい気分になりました。
……ってこれ、もしご近所さんに読まれたら家まで特定されそうなエピソードですね……。と思ったので軽くフェイク入れました。でも結構な割合で本当の話です。
自分がハイグレ好きになったことには、それ以前からの運命的な刷り込みがあったんだろうなぁとぼんやり考えてしまいます。
そんなこんなでハイグレ小説書き香取犬、これからも王道に目もくれずに邪道を邁進して参ります。
ではまたー