【茶室】No.1 ハイグレ雨に打たれたら ~雨~【10分リク】

どうも、香取犬です
このところ2週間ほど空乃彼方氏がワンドロ企画を行っていたことは、恐らく多くの方がご存知だとは思います
絵を描けない人間からしたら、絵師さん方のワンドロってとんでもない世界だと思いますよね。あれだけのクオリティの絵がたった一時間(+α)で描けてしまうなんて。何というか、すぎやまこういち氏の「ドラクエの序曲は五分で浮かんだが、それは今までの五十四年分の人生があったからだ」というエピソードに近いものを感じます

さて、実は小説の方にもそういった、作品を短時間で完成させるという試みは存在します。お題が与えられて、十分なり三十分なり一時間なりで一作にまとめるのです。数年前それ専用の投稿サイトがあったのですが……あれれ、今ググっても出てこないです
ともかく、去る五月末日――第一回小説企画のお題が決まる直前です――、自分はチャットで他の方々に企画の前哨戦として、こんなことを言い出しました
「十分でハイグレ小説を書きたいのでお題を募集します」
ええ、十分。一時間ではなく十分です。一時間じゃ疲れそうだし、十分あれば自分のタイピング速度なら千字弱はいけそう、故にそれ以下でちゃちゃっと完結できるようにしよう、と目論んでの設定でした
そしていくつか集まった中から書きやすそうな「雨」というお題を独断で選んで、書き始めてみたのですが……

十分強後、自分は「すみません無理でしたもっと時間をください」と打鍵するハメになりました。物語考えながらで最高速維持できるわけ無いじゃんこの大バカ野郎

ということでお情けをいただきまして結局、約三十分かかって千三百字弱の短編が完成しました
しかし長距離走には長距離走の、短距離走には短距離走のセオリーがあるものです。三十分だろうとこんな短時間で一作書くのは初体験な自分ですから、慌てて投稿してから読み返して、その出来に「こいつぁひでえ」と我ながらドン引きしてしまいました
あーまあつまりですね、まえがきに千字近く掛けたのはその壮大な言い訳なのです。作者自身納得してないんだから、つまらないとか短いとか言っちゃ嫌だよ、ってことです
長らくお待たせしました。こんな事情のある短編ですらない短編ですが、どうぞお納めください

ハイグレ雨に打たれたら ~雨~
Requested by akariku




 今日の天気予報は午後から雨。だからお気に入りの水色の傘を持って家を出たのに、あろうことか私は帰りの電車の中にそれを忘れてきてしまったのだった。
 ……もう、私のドジ!
 そう自分の頭を小突いたのは、家まで歩いてあと十分といった道の中途でポツリと水滴を感じたときだった。
 このまま小雨で済めばいいけど、本降りになったら制服が濡れちゃうなぁ。なんて思いながら、気持ち早足になっていく。
 嫌な予感ほど的中するもので、雨の勢いは増していく。ざあざあと雨音が道に打ち付ける。
 あーあ、私の服もびしょ濡れになっていく。白ブラウスなんだから、濡れたら下着が透けちゃうんだけど……恥ずかしいなぁ、もう。
 ……って、あれ? 私今日、黄色い下着つけてたっけ?
 半透明になり肌に張り付いたブラウスにうっすらと浮かんでいるのは、なにやら黄色い見慣れぬ生地。ううん、こんなに明るい黄色のなんて持ってた覚えがない。
 じゃあこれ何なの? と思った矢先、体中がカァっと熱を帯びた。まるで冬のカイロのように。
「うあぁぁぁっ!? あつい……熱いっ……!」
 じゅうじゅう、ぶすぶすと肉か何かが焼けるような音が幻聴となって聞こえる。
 想像の中で鉄板に焼かれて悶える私は、少しでも熱を軽減しようと、ボタンが弾けるのも構わずにブラウスを脱ぎ捨てた。すると、
「な、何、これ?」
 へそまで、いやその下までひとつづきになっている黄色い布。水着みたい、という直感は、スカートを脱いで確信に変わった。
 股間から腰の高さまですっと切れ上がったハイレグ水着。雨にうたれながら、そうとしか呼べない格好に、私はなっていた。
 すると不意に熱が冷めていく。苦しみから解放された私は兎にも角にもこの珍妙な水着をどうしてくれようかと頭を巡らせようとした――その瞬間。
「――へ? か、身体が勝手にぃ!」
 足が広がる。腰が落ち、膝が外を向く。両腕がハレンチな切れ目に勝手にぴたりとくっつく。
 自分の姿を想像して間抜けにもほどがある、と直立に戻ろうとしたけれど、身体はカチコチに固まって動かない。いや違う。私のいうことを聞いてくれてないんだ。
 私の意志を離れた身体は、さらなるおマヌケなポーズをし始めた。
「ハイグレ! ハイグレ! ハイグレ!」
 コントロールを奪われた口が、そんな言葉を連呼する。わけが分からない。身体も自分の思い通りには動かない。なのにその肉体からは……気持ちよさはちゃんと伝わってくる。
「ハイグレ! ハイグレ! ハイグレ!」
 何だろう。雨の中、道の上。こんなことをしている私はバカみたいだけど……気持ちいいからそれでいいや、とも思えてきちゃう。
 きっとこの雨が、私をこんな風にしてくれたんだ。だとしたら、傘を忘れてきたことも悪くはないよね。
「ハイグレ! ハイグレ! ハイグレ!」
 傘なんて要らない。みんなこの雨に打たれて、私みたいになっちゃえばいいんだ!
 ほら、そこの人もそんな目で私を見てないで、ビニール傘を捨てちゃおうよ。ハイグレするのはこんなに気持ちいいんだから、ね?

  *了*




いや本当にお目汚し失礼しました
そもそもハイグレ雨ネタでは既に数作品ありますからね、本来後発ならば先人を超えるくらいの出来にしなきゃいけないわけで、まことに恥ずかしい限りです(実は「雨」のお題をくださったのもその先人の一人なわけですが)
いつか短時間とか関係なく、ハイグレ雨ネタにはリベンジしたいとは思っています、はい。一応雨ならではの展開のネタは用意がありますので

こんな出来でも取り急ぎ更新しなきゃいけなかったのは、無更新のままだと明日でブログに広告が出ちゃうからでした。だからそこのところはお許し願いたいのですが……まあご満足はしていただけないですよね、分かってます
ってことで実は、雨と同時に募集したお題の中でいい展開が浮かんだものを一つ、普通の短編として時間を掛けて書いていました。ですがすぐ、企画作『最期のバレンタイン』や直近の書きかけ作『俺の秘密と私の秘密』を優先して書くことになったために一旦中断していました
そこで一週間後を目処にそれを、完結できれば完結まで、できなければキリのいいところまでで記事として更新しますので、今しばらくお待ち下さいませ

今年の夏もハイグレの夏にします。だってもうそろそろアレが遂に……ねぇ?
ではではーノシ
関連記事
スポンサーサイト

コメントの投稿

非公開コメント

プロフィール

香取犬

Author:香取犬
ハイグレの洗脳を受けて早幾年
遂に自らハイグレ小説を書くようになってしまいました
いつでもネタ募集中です
酉◆RYenwqtp9Y

関連リンク
新興宗教ハイグレ教
 →ハイグレアイドル候補生!
ハイグレ小説王国
 →変わりゆく若人たち
 →帝後学園の春


*応援しています*
ハイグレ第参ホール by参式
悪堕ち・洗脳・ハイグレ 絵とSSのひととき by正太郎
ハイグレ帝国史 byソラ
ハイグレストーリー! byナッシー
ハイグレ小説を書きたいだけの人生だった……。 by0106
ハイグレSS秘密研究所 byぬ。
くもりのちはいぐれ byなまもの
ZweiBlätter by空乃彼方
ハイグレ創作喫茶 byボト


ブログ内作品INDEX
ブログ全記事リスト
ハイグレ郵便局 私書箱(掲示板)
 ネタ投稿はこちらをお使い下さい
ハイグレ郵便局 香取犬用金庫(アップローダー)

当ブログはリンクフリーです
相互リンクも受け付けております
最新記事
カテゴリ
最新コメント
月別アーカイブ
累計利用者数
メールフォーム
検索フォーム