【単発】No.2 敬語少女と姉と友達

※この記事は【アンケート】次々回更新時書いてほしい作品は?+ハイグレオリSSにて初出のオリジナル小説と同一のものです。なお、あとがき部分を一部改変して冒頭に移動させてあります。

機会がなくてこれまで出してませんでしたが、デフォが敬語の女の子っていいですよね、しかもウィスパーボイスだと尚いいですね。
何と言うか心が……心がp……なんでもないです。というかお姉さま呼びの妹のいる三姉妹って某ナンチャのが近いですかね。

登場人物の読み方は、さとりゆかりしおりみのりひまり、でお願いします。そして主人公姉妹はちょっといいとこのお嬢様的な感じで。
 



「きゃあああっ! ハイグレっ! ハイグレっ! ハイグレっ!」
「だ、大丈夫ですか実乃梨ちゃん!?」
「と、止まらないよぉ……ハイグレっ! ハイグレっ! ハイグレっ!」
 パンストを被った赤い格好の変な人が空からたくさんやって来たのは、いつものように三人で公園で遊んでいたときでした。
 変な人が突然撃ってきたピンクの光が実乃梨ちゃんを包んだと思った直後、実乃梨ちゃんは赤のハイレグ水着姿に変わって、目をつぶりながらおかしなポーズを取り始めてしまいました。私が駆け寄って揺さぶっても、実乃梨ちゃんはハイグレをやめてくれませんでした。
 慌てる私の手を、陽鞠ちゃんが力強く引きます。
「沙鳥! 逃げるわよ!」
「で、ですが実乃梨ちゃんが」
「今は自分が助かることだけ考え――あ、あああああっ!」
 私が尻込みしている間に、陽鞠ちゃんまであの光を浴びてしまいました。光の中でうっすらと、スカートが消えていくのが見えました。そして、
「いやっ……ハイグレ! ハイグレ! ハイグレ!」
 緑の過激なハイレグ水着姿に変えられて、実乃梨ちゃんと同じポーズをし始めてしまいました。
 足音が聞こえて振り向くと、パンストの人が私にあの銃を向けていることに気付きました。私は後ろ髪を惹かれる思いで、陽鞠ちゃんの最後の言葉に従うことを選びます。
「ごめんなさい陽鞠ちゃん、実乃梨ちゃん……っ!」
 つい先ほどまで私が立っていた地面に、光が命中しました。あと一瞬判断が遅れていたら、私もああなっていたことでしょう。
 友達を見捨て、私は必死で公園から逃げました。幸いあの人は追ってきませんでしたが、道のあちらこちらには水着姿にされた人たちがハイグレを繰り返していました。もう辺りに普通の人間の姿はありません。
 ふと、家にいるはずの一番上の姉、詩織お姉さまのことが気に掛かりました。詩織お姉さまは無事でしょうか。居てもたってもいられなくなり、私は家へ急いで帰りました。
「し、詩織お姉さまっ!」
 息を切らしながら、私は玄関に駆け込んで声を張り上げました。するとすぐに階段の上から返事が返ってきます。
「おかえりなさい沙鳥。……あら」
 段を一歩一歩、いつもの柔らかい物腰で下りてきた詩織お姉さまは、私を一目見て困ったような表情をしました。私も詩織お姉さまを見て言葉に詰まりました。
 そう、詩織お姉さまは既に、オレンジ色のハイレグを着ていたのです。
「沙鳥、あなたまだそんな服を着ているの?」
「お姉さまこそ……なんでそんな……」
「素晴らしいでしょう? つい先程パンスト兵様にハイグレ人間にしていただいたのよ。ハイグレ! ハイグレ! ハイグレ!」
 これまで一度も見たことのない、恥ずかしい格好を恥ずかしげもなくする詩織お姉さま。詩織お姉さまへの信頼や尊敬の思いが、私の中でガラガラと音を立てて崩れていきます。
 とにかくここを離れなきゃ、そう思って踵を返したのですが、
「ハイグレっ! おじゃまします、沙鳥ちゃんいますか?」
「やっぱりここにいたわね、沙鳥。あなたもハイグレ人間になりなさい!」
「実乃梨ちゃん……陽鞠ちゃん……!」
 先ほどまでの苦しげな表情はどこへやら、何もおかしなことはないかのような表情で、二人がやって来ました。
「二人ともいらっしゃい。丁度これから沙鳥にもハイグレ人間になってもらうところよ」
 実乃梨ちゃんと陽鞠ちゃんが、詩織お姉さまの言葉に顔を輝かせます。どういうことですか? と問う前に、もう一人分の足音が階上から響いてきました。あの赤と肌色の格好は――
「ハイグレ! パンスト兵様、どうか私の妹もハイグレにしてやってくださいませ」
 間違いありません。あれが詩織お姉さまをおかしくした、パンスト兵とかいう輩です。
 しかし、どれだけ恨めしく思っても私にはどうすることも出来ません。外へ逃げようにも実乃梨ちゃん達が立ち塞がっています。
「やめてください……っ」
 四人の視線を受けながら、下駄箱に背中を押し付けます。最早抵抗の術はありませんでした。パンスト兵の手に握られた銃から、ピンクの光が迸るのが見えました。
「――きゃあああああ!」
 身体の表面を虫が這い回るかのような感覚と共に、身につけていた服や下着が消えて、やがて代わりのハイレグ水着が現れました。足ぐりが切れ上がった黄色の水着が、私の身体にキュッと張り付きます。ちょ、ちょっとだけ気持ちいいかも、です。
 だけどあんな、詩織お姉さまたちのようなポーズだけはしたくありません。強く手足に力を込めて抵抗しますが、徐々に足は開き、手はそこに添えられていきます。
 そして、
「は、ハイグレッ! ハイグレッ! ハイグレッ!」
 あれだけ嫌がっていたハイグレポーズを、何度も何度もし続けてしまいました。ああ、もう私は人間じゃないのですね。私は、ハイグレ人間になってしまったのですね。悔しさと恐ろしさと恥ずかしさと……どうしてでしょう、誇らしさまでもが心に押し寄せてきます。
「ハイグレッ! ハイグレッ! ハイグレッ!」
 私がハイグレする度に、詩織お姉さまや陽鞠ちゃん、実乃梨ちゃんが喜んでくれました。そして同じ姿でハイグレをしだすのです。
「ハイグレッ! ハイグレッ! ハイグレッ!」
「ハイグレ! ハイグレ! ハイグレ!」
「ハイグレっ! ハイグレっ! ハイグレっ!」
「ハイグレ! ハイグレ! ハイグレ!」
 四つのハイグレが重なって、私たちを包みます。ハイグレがこんなに気持ちいいなんて私、全然考えていませんでした。
「皆さん、私をハイグレ人間にしてくださってありがとうございました! ハイグレッ! ハイグレッ! です!」
 心なしか、パンスト兵様も笑ってくれたような気がしました。と、そのとき。
「――姉さま、沙鳥! 外が大変だ! ……って……」
 慌てて扉を開いたまま固まったのは私のもう一人の姉、紫お姉さまでした。紫お姉さまの目には今、四人のハイグレ人間とパンスト兵様が映っているはずです。何もおかしなことはない光景です。唯一おかしなことがあるとすれば、それは紫お姉さまの格好が、汚らしい人間の制服だということくらいです。
「あらあら、何が大変なのかしら? 紫」
「ハイグレ! 紫さん、おじゃましてます」
「紫さんもまだハイグレ人間じゃないみたいですね」
「紫お姉さまもハイグレしましょう。絶対楽しいです。ハイグレッ!」
 文字通りドン引きの表情をしてみせてから、紫お姉さまは脱兎のごとく駆け出しました。しかし私たち四人の手にかかれば捕まえることは容易です。
「は、放せ沙鳥っ!」
「嫌です。紫お姉さまも潔く光線を浴びせて頂いてください」
外まで追ってきてくださったパンスト兵様が、地面に伏せた紫お姉さまの頭に洗脳銃を突きつけて、引き金を引きました。
「うわああああっ!」
 絶望の表情のまま、紫お姉さまは名前と同じ紫のハイグレ姿となりました。私たちはそれを確認してから紫お姉さまを解放します。
 紫お姉さまはゆっくりと立ち上がり、私たちの方を向いてがに股を広げます。
「――ハイグレっ! ハイグレっ! ハイグレっ! ハイグレってすっごい気持ちいいな!」
 すっかりハイグレ人間となった紫お姉さまは豪快にハイグレを繰り返します。今度こそ全員がハイグレ人間になりました。こんなに喜ばしいことはありません。
 パンスト兵様も満足そうに頷き、それからおまるに跨って未洗脳者を探しに飛び立ちました。私たちはその背中に、ハイグレのエールを無心に送ります。いつか日本中の、いえ、世界中の人々をハイグレ人間にしてください、と。
「ハイグレッ! ハイグレッ! ハイグレッ!」
「ハイグレ! ハイグレ! ハイグレ!」
「ハイグレっ! ハイグレっ! ハイグレっ!」
「ハイグレ! ハイグレ! ハイグレ!」
「ハイグレっ! ハイグレっ! ハイグレっ!」

   *完*
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tag : オリジナル オリ小説 単発

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遂に自らハイグレ小説を書くようになってしまいました
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